薄毛治療に取り組むなら知っておかなければならない“毛周期”について

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髪の発毛・育毛に大きく関係するのが「ヘアサイクル(毛周期)」です。薄毛や抜け毛を改善しようと思うなら、このヘアサイクルをきちんと理解する必要があります。

毛周期(ヘアサイクル)とは

生えた髪は成長し、古くなると抜けます。そして、抜けたあとには新しい髪が生えてきます。

「ヘアサイクル(毛周期)」というのは、このように髪が育って、抜けて、再び生えるという循環のことを指し、「成長期」「退行期」「休止期」に分かれます。

成長期

髪をつくりだす毛母細胞が分裂を繰り返し、髪が成長する期間です。全体の8割から9割が成長期の髪で、成長を続けて伸びている状態になります。男性の場合、成長期の期間は2年から6年です。

退行期

細胞分裂を繰り返していた毛母細胞の増加スピードが落ち、毛根が小さくなっていく期間です。これに伴って髪の成長を促す働きが弱まり、男女ともに2週間から3週間で成長が止まり、次の休止期に入ります。

休止期

毛根は眠った状態になり、髪の成長が完全に止まる期間です。古い髪は抜けやすくなっていますが、その下では新しく生えてきた髪が出番を待っており、およそ3か月から4か月ほどで再び成長期に入ります。

毛周期と薄毛の関係

性別やヘアケアの状況、個人差などによっても異なりますが、一般的なヘアサイクルは4年から6年で一巡します。しかし、薄毛や抜け毛の場合、成長期が短くなる傾向があります。

すると、毛根の細胞分裂を十分おこなうことができず、髪の成長が抑えられてしまうのです。成長期が短いと毛根が十分に育たないまま退行期に移行し、抜け毛も増えることになってしまいます。

自然な抜け毛であればそれほど心配する必要はありませんが、抜け毛が1日に100本を超えるような場合には少し注意したほうがいいでしょう。また、抜けた毛を見てみて、その毛が細かったり毛根が小さい場合は、髪の成長が十分ではない状態になっている可能性があります。

毛周期が短くなる原因

ヘアサイクルが短くなる原因はさまざまな要素があります。たとえば、不規則な食生活や睡眠不足といった生活習慣の乱れや、ストレスによる自律神経のバランスの乱れです。これらは、髪の成長に悪影響を及ぼす原因になります。

加えて、原因のひとつとなるのが男性ホルモンです。さらに、遺伝的要因や加齢によるものもあります。つまり、男性に多い「AGA(男性型脱毛症)」の原因はさまざまにあり、自分で特定するのはとても困難だということです。

男性ホルモンの一種であるテストステロンと、5αリダクターゼ(II型)にという還元酵素が体内で結合すると、「ジヒドロテストロン(DHT)」というより強力な男性ホルモンの一種に変わります。このDHTが毛根の中の毛乳頭細胞の受容体と結合してしまうと、毛母細胞の働きを妨げて発毛・育毛を阻害してしまうのです。

したがって、このDHTへの変化を抑え込み、DHTの生成を防ぐことができれば、薄毛や抜け毛の進行を押しとどめることができます。その方法としては、内服薬を使ってDHTのもととなるテストステロンや5αリダクターゼを抑え込むという方法があり、これはある程度の効果が込めるとされていますが、動悸や不整脈といった副作用が出る可能性もあるため注意が必要です。

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AGA治療で毛周期をもとに戻す

そうではなく、根本的な治療でヘアサイクルを正常化して発毛・育毛を促す方法があります。それが「HARG(ハーグ)療法」です。

HARG療法とは医療機関で受けられる薄毛・抜け毛治療のひとつで、薄毛や抜け毛が起こっている部分の頭皮に「HARGカクテル」と呼ばれる薬剤を注射などで浸透させます。

従来の治療では、頭皮ケア製品や養毛剤で抜け毛を予防し、発毛促進剤で発毛を促進、育毛剤で髪の成長を助けるといったように、段階に応じて複数の薬剤を使い分けることも多くありました。しかし、HARGカクテルには頭皮環境の改善から発毛・育毛まですべての段階に働きかける成分が含まれており、ヘアサイクルを正常なものに戻す効果を期待できるのです。

また、HARG療法は毛母細胞を活性化して発毛を促す作用があるため、DHTなどが原因で起こるAGAにももちろん効果があります。つまり、ストレスからくる抜け毛や円形脱毛症といったようなものも含めて、さまざまな原因からくる薄毛・抜け毛症状に対してすぐれた効果を発揮するのです。

おわりに

HARG療法は、4週間前後に1回の治療を6回繰り返すというのが平均的な治療周期で、認定を受けた医療機関で施術を受けることができます。9割を超える確率で効果が期待でき、早い方では3か月くらいで効果を実感できることもあるとされているため、薄毛・抜け毛で悩んでいるなら利用しない手はありません。

AGAは進行性で、治療せず放っておくと症状が進行してしまいます。日ごろの抜け毛などをよく観察し、自然な抜け毛かそうでないかをチェックしてみて、気になったら早めに医療機関で相談してみるといいでしょう。

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