「自毛植毛」のメリット・デメリットとは?注意すべきポイントや相場費用などを解説

「自毛植毛」のメリット・デメリットとは?注意すべきポイントや相場費用などを解説

この記事でご紹介すること

「植毛治療」は、「これまでいろいろな薄毛治療を試してみたものの、効果が薄かった」「カツラではなく、自分の髪を増やしたい」といった薄毛に関するお悩みを持つ方が、内服薬以外の方法として検討する治療法の一つです。

もしかすると、「植毛」と聞いて、手軽に毛髪を増やせるイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれません。しかし、決していいことばかりではなく、気を付けなければいけないリスクやデメリットも存在します。

今回の記事では、植毛の知っておきたい基礎知識、そして植毛の中でも「自毛植毛」のメリットとデメリットについて、解説します。これから薄毛治療の治療法として植毛を検討している人は、ぜひご参考ください。

植毛には大きく分けて2種類ある

薄毛治療における植毛には、大きく分けて「自毛植毛」と「人工植毛」の2種類があります。どちらも場合も、頭皮の毛穴があり、移植した毛が育つような頭皮状態の場合のみ、毛が定着します。
よって、毛穴がない状態ですと、高額な治療費を払って植毛を行っても満足行く結果を得ることは難しいと言えるでしょう。

自毛植毛とは?

施術を受ける本人の髪を使って、気になる薄毛部分に移植する方法です。

薄毛の症状が出ているのに植毛ができる理由は、採取する毛髪部分(主に後頭部と側頭部)が、AGAの原因である男性ホルモンの影響を受けにくいからです。

移植した部分が定着すれば、自然とそこからまた継続的に毛が生えてきます。個人差はあるものの、自毛植毛は頭皮への定着率が約95%と非常に高く、自毛でもあるため、自然な仕上がりが期待できます。ただし、移植する際に毛根を傷つけず、健康な状態で移植できた場合にこの高い定着率を実現できます。

人工毛植毛とは?

合成繊維(ナイロンやポリエステル)で作られた毛髪を気になる薄毛部分に植える方法です。

希望した本数だけを植毛することが可能ですが、人工的な毛髪であるため、身体が拒否反応を起こしてしまう可能性があります。また、衛生面での問題もあり、定期的なメンテナンスをする必要があるため、費用も高額になってしまいがちです。

1900年に創立された日本の皮膚科の権威・公益社団法人日本皮膚科学会が発行する『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン(2017年)』においても評価が低く、人工植毛が禁止されている国もあるので、十分な注意が必要です。

植毛とカツラの違い(カツラのメリット・デメリット)

植毛とカツラの違いについても触れておきましょう。

カツラを使用するメリットは、髪の毛の密度を高くできることと、手術が必要ないことです。デメリットとしては、ずれるなどした場合、他人にカツラであることがバレてしまう恐れがあることや、定期的に買い替えをする必要があるため、維持費用が高額になる可能性がある点が挙げられます。

植毛とカツラ、どちらがよいかというよりも、それぞれの特徴を吟味して、目的別に活用するとよいでしょう。例えば、植毛は薄毛における根本的な治療をしたい場合、カツラはすぐに薄毛を隠したいときや手術をしたくない場合、といった具合です。

植毛を失敗しないために知っておきたい自毛植毛のメリットとデメリット

自毛植毛は、人工植毛に比べて拒絶反応が起きにくく安全な施術方法のため、おすすめしたい植毛です。ここでは、自毛植毛を行う上で知っておきたい、メリット・デメリットについて詳しく見ていきましょう。

自毛植毛のメリット

毛が定着すれば、薄毛が気にならなくなる

薄毛で悩まれている人にとっての最大の望みは、「薄毛が気にならなくなる」ことではないでしょうか?植毛した毛を自分の頭皮に完全に定着させることができれば、正常な毛髪サイクルとなるため、薄毛の心配をする必要がなくなります。

発毛が難しいM字ハゲに有効な治療方法である

頭の中央部と前頭部のM字状になっている部分は、男性ホルモンが活発であるため、脱毛が起こりやすい箇所です。このような症状を、M字ハゲといいます。

一方、後頭部や側頭部は男性ホルモンの影響を受けにくいため、植毛のための毛を採取するには最も適している場所です。脱毛した箇所はまた新しい髪の毛が生えてくることもあり、安心してM字部分の薄毛治療を行うことができるのです。

自毛植毛のデメリット

毛の定着難易度が高い

毛の定着率(植毛した毛の毛根が根付いている割合)が95%ともいわれることもある自毛植毛ですが、頭皮の環境や移植する毛の健康状態によっては定着率が悪い人もいるようです。

せっかく植毛した毛が定着しなければ、満足いくまで何度も施術をする必要があり、費用もかさみます。定着率を安定させるためには、日頃からきちんとシャンプーをして清潔に保つ、マッサージをして血行をよくするなどの方法で頭皮の環境を良くすることが大切です。

血行促進や保湿などをはじめ、食生活や生活習慣の改善も意識していきましょう。

費用が高い

クリニックにもよりますが、相場は1回・約20万円〜です。それに加え、1グラフト※は1,000円~2,000円です。

※毛包(毛根を包む組織)を数えるときの単位です。

極端な例ですが、前頭部から頭頂部まで植毛が必要な場合、2,000~3,000グラフト(髪の毛の本数でいうと、約5,000~8,000本)で約300~400万円程度になります。

痛みが伴う治療

施術中は麻酔をかけますが、麻酔が切れた後は痛みが発生します。大体、1週間程度は痛みが続くと考えておきましょう。

また、見た目を気にしなければならない職業(接客や営業職など)の場合、傷跡が残るため、1週間程度仕事をお休みする方もいらっしゃいます。

医師の技術力で結果に差が出やすい

医師の技術力によって植毛の定着率に差が出てくることは、ある程度は仕方がないかもしれません。医師の技術力に左右されない満足のいく治療を受けるためには、なるべく信頼できる評判の良いクリニックを選ぶことが大切です。

カウンセリングで話を聞いた際、施術のメリット・デメリットの両方を伝えてくれる、患者様の話をきちんと聞いてくれることは、クリニックを見極める一つのポイントになるでしょう。

信頼できる評判の良いクリニックを選ぶこと以外にもう一つ重要な点として挙げられるのは、毛穴の頭皮環境がなるべく良い状態で施術を受けることです。

例えば、フケやかゆみがひどいときは止めておきましょう。また、体力が落ちている、免疫が下がっている、頭皮に何らかのトラブルがある場合は植毛しても定着率がよくありません。健康な状態で施術を受けることをおすすめします。

主な自毛植毛技術を2つをご紹介

自毛植毛にはメスを使うFUT法と、使わないFUE法があります。それぞれどのような特徴があるのか、見てみましょう。

メスを使用しない自毛植毛 

メスを使用しない自毛植毛FUE法には、下記のようにクリニックによって呼称が異なります。

FUE法

FUE(Follicular Unit Extration)法は、メスを使わずパンチ(空洞の空いた金属の細い針)でまだ毛髪が残っている後頭部に穴を開けて毛を採取し植毛する、現在主流となっている方法です。

FUE法のメリットとしては、毛根を傷つけず健康な状態で植毛できることや、縫合しないために傷跡が残らず目立たない、施術後すぐに日常生活に戻ることができる、頭皮の硬さに関係なく自毛植毛が可能、といった点があります。

デメリットは、料金が高め、採取時に他の毛根を傷つけやすい、などです。

FUE法の料金は、植毛本数によって異なりますが、600〜800株程度で平均して60〜80万円程かかります。

FUE法はクリニックごとにアレンジしているため、治療名が異なることが多いです。その代表例を2つご紹介します。

i-direct法

i-direct法は、FUE法の中で最も歴史が長い治療法です。

空気圧を自在に操ることができる直径0.8mm程度のチューブパンチを使用して毛包を採取し、インプランターと呼ばれる医療機器を用いて、植毛します。

一般的なFUE法で使われる針(1.2mm程度)よりも細いパンチを使用するため、FUEで行なった場合よりも採取跡が目立ちません。また、これまでメスを使用した自毛植毛ではできなかった広範囲への大量移植や高密度移植などが可能です。

費用は、800グラフトで110万円程度です。

ARTAS(アルタス)植毛

従来のFUE法の場合、毛包を採取することで植毛をしますが、個人差による毛の生え方の違いなどにより、“人の手による採取”に限界があるのも確かです。

植毛ロボットARTASは、4つのCCDカメラが毎秒50回撮影し、毛髪の密度や本数などの情報を一瞬で計算し、採取部分が最適な仕上がりになるように最適な間隔で毛を採取するため、採取はFUE法より正確です。

処置後は、1〜2日で日常生活に戻ることができます。傷跡も残りません。

薄毛の状態(初期〜末期)によって異なりますが、費用は初期(M字部分のみなど)の場合、1000グラフトで120万円程度です。

メスを使用した自毛植毛

メスを使った自毛植毛方法FUT法についても見てみましょう。

FUT法

FUT(Follicular Unit Transplantation)法は、縦2cm・横10cm程度の面積の頭皮を毛包ごと帯状にメスで切り取り、1本1本毛根を傷つけないようにメスで切り、株分けをします。それを毛が薄くなった部分に移植する方法です。4年ほど前までは、ほとんどのクリニックでこのFUT法を採用していました。

FUT法を使うメリットとしては、メスを使用しない植毛治療法と比べて費用が安いこと、施術時間が短いことなどが挙げられます。

デメリットは、後頭部からまとまった髪を皮膚ごと摂取することになるため、縫合跡が残ってしまったり、強い痛みが発生したりすることです。また、株分け(メスで切り取った皮膚を毛包単位の移植株に切り分け、形をつくること)をする際に毛根にダメージを与えてしまうと毛根の定着ができなくなる、もしくは難しくなるといった点があります。

費用の相場は、1000株で60万円程度〜です。

自毛植毛Q&A

よくある自毛植毛の質問について、まとめてみました。参考にしてみてください。

まつ毛にも植毛はできる?

一部のクリニックではまつ毛の植毛もしています(自毛・人工の髪の毛を移植します)。

注意しなければいけない点として、髪の毛同様、まつ毛は永遠に伸びるので、自分でカットしてメンテナンスをする必要があります。まつ毛よりも柔らかい髪の毛が生えてくるためカールしたデザインの仕上がりは難しいといったことも、覚えておきましょう。

まゆにも植毛はできる?

「傷やけがで一部分的にまゆ毛が生えてこない」「まゆが薄くて気になる」「まゆ毛を抜いていたら、生えなくなった」などの悩みを抱えている人は、まゆの植毛も検討してみてください。頭皮への植毛と同じく、生着すると一生ものです。

男性女性、どちらも植毛はできる?

女性も男性同様に植毛できます。積極的に、女性向けの植毛を実施している所もありますので、クリニックに問い合わせしてみましょう。

どの範囲まで植毛できる?

頭のほとんどの部分に髪の毛が生えていないケースだと、移植毛髪の本数は最大8,000本、3,000グラフト程度が目安です。髪の毛5,000〜8,000本の場合、2,000~3,000グラフトが必要だと仮定して、200万円後半から300万円後半ほどの費用がかかると考えておきましょう。

貼り付けるタイプのかつらとの違いとは?

貼り付けるカツラは自分の細胞組織として生着しないため、貼り替えのメンテナンスの際に取り換えなければ、脱落してしまいます。長期的な発毛・育毛を目的とした場合、自毛植毛の検討を視野に入れてみてください。

まとめ|まずは現在の症状が植毛に適しているのかどうかを診察してもらうことから始めよう

植毛した毛が定着すれば、植毛はとても満足度の高い治療といえるでしょう。なぜなら、カツラのようにメンテナンスの手間がない上に、自分の髪の毛のようにシャンプーしたり、自然な見た目を得られるからです。

ただし、毛が定着したということは、毛髪サイクルに組み込まれることになるため、健康な人であれば移植した髪の毛はいずれ抜け落ち、また新しい髪の毛が生えてきます。

つまり、髪の毛の定着率を一生保てるかどうかは、ご自身の生活習慣がカギを握ります。

日頃から食生活が整っていない、運動をしない、喫煙をする、飲酒をする人は血流が滞りがちです。頭皮への血液循環が促進されないのは術後の頭皮環境としては良くありませんので、術後でも安心せずに規則正しい生活を送ってください。

また、定着率を上げるために植毛治療を行う前に、HARG療法など注射による治療で頭皮環境を整えてから、植毛される方も少なくありません。更には、植毛後にも内服薬や外用薬によるケアを同時に進めていくことでより効果を維持できるでしょう。

自分の頭皮環境の確認は、薄毛治療を扱う形成外科や美容外科、皮膚科などでも可能ですが、植毛を希望する場合は、植毛を取り扱うクリニックで現在の症状が植毛に適しているのかを診察してもらうところからスタートしましょう。
無料診断を行っているクリニックもあるので、まずは医師に相談してみてください。

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