メンズ脱毛クリームの選び方とは。適切な使用方法や注意点を解説
この記事でご紹介すること
メンズのムダ毛処理アイテムとして、最近じわじわと人気を集めているのが脱毛クリームです。塗るだけで簡単にムダ毛処理のできる脱毛クリームですが、購入するにあたってどんなことに気をつければいいのでしょうか。メリットや選び方のポイントをご紹介します。
メンズ脱毛クリームの役割と仕組み
脱毛クリームは自宅でも簡単にムダ毛処理のできるとても便利なアイテムですが、どの程度の効果が期待できるのでしょうか。また、なぜクリームを塗るだけでムダ毛の処理ができるのでしょうか。まずはその役割と仕組みをチェックしてみましょう。
肌の表面上の除毛ができる
脱毛クリームは毛を毛根から取り除く『脱毛』ではなく、肌の表面の毛を取り除く『除毛』の効果があります。あくまで『脱毛クリーム』は製品の呼称ですので、『脱毛クリーム=除毛クリーム』と認識するようにしましょう。
なぜクリームで毛を取り除くことができるのか
塗るだけで簡単にムダ毛処理のできる脱毛クリームですが、なぜクリームだけで毛を取り除くことができるのでしょうか。それは脱毛クリームには毛のたんぱく質を溶かす『チオグリコール酸カルシウム』というアルカリ性の成分が含まれているからです。
このチオグリコール酸カルシウムを含むクリームを肌の表面に塗ることで、たんぱく質からできている毛を溶かすことができます。ただし溶かすのは肌の表面的な毛のみで、目に見えない毛穴の奥の方の毛は処理できません。
基本的にはカミソリで処理するのと同じ一時的な効果しかありませんが、毛のタンパク質を分解するため、発毛を遅らせる作用も期待できます。また、ダイズエキスやパパインといった抑毛成分配合の脱毛クリームであれば、より発毛を遅らせることができるでしょう。
メンズ脱毛クリームの選び方
脱毛クリームの基本的な役割と仕組みを押さえたところで、ここからはメンズ向け脱毛クリームの選び方のポイントをチェックしていきましょう。
体のどの部位に使用できるか確認
まずは体のどの部位に使用できるのかを確認しましょう。顔以外なら全身に使える脱毛クリームがほとんどですが、中にはデリケートゾーンへの使用を禁止している製品もあります。
また、男性であれば「ヒゲを処理したい!」と思うのも当然の願望ですが、残念ながら脱毛クリームは基本的にヒゲには使用できません。顔のうぶ毛の処理程度なら使えるものもありますが、男性の太いヒゲにはほとんど効果が感じられないでしょう。
ボディ用を顔に使う人もいますが、メーカー側で禁止されている使い方はリスクが高まるので、自己判断での使用は避けましょう。少しでもヒゲを薄くしたいという人には、メンズ向けの脱毛クリニック、もしくは顔に使える抑毛ローションをおすすめします。
保湿成分が含まれているか
脱毛クリームには毛のたんぱく質を溶かす成分が含まれているので、肌への負担も少なからずあります。そのため脱毛クリーム選びの重要なポイントになるのが、保湿成分が含まれているかどうかです。
保湿成分として代表的なものにはアロエエキスがあります。アロエエキスには保湿成分の他、抗炎症作用もあるので、肌への負担もしっかり抑えてくれます。また、ヒアルロン酸やコラーゲンといった保湿成分が含まれていればより安心です。
保湿効果があるかないかで脱毛後の肌の状態が全く違ったものとなるので、脱毛クリームを選ぶ際は含有成分を必ずチェックするようにしましょう。普段から肌が弱いと感じている人には、『敏感肌用』や『肌に優しい』などの記載のある商品がおすすめです。
基本の使用方法
脱毛クリームを実際に購入する前に基本的な使い方を押さえておきましょう。脱毛クリームを使ったムダ毛処理の方法を解説します。
肌にまんべんなく塗り、所定の時間を置く
まずは付属されたヘラやスポンジで、脱毛クリームをムダ毛が隠れる程度まんべんなく塗りましょう。その後、説明書に記載されている所定の時間クリームを放置し、最後にシャワーなどでしっかりと洗い流します。
必ず説明書を読み、量と時間を守る
ほとんどの脱毛クリームの放置時間は10~15分ほどですが、中にはそれ以上のもの、それ以下のものもあります。
使用後の肌荒れを防ぐために、放置時間は説明書の指示にしっかり従うようにしましょう。決められた用量や頻度を超えないように使用するのも重要なポイントです。
また、脱毛クリームの使用前後は特に肌が敏感な状態なので、日焼けは極力防ぐようにしましょう。外出する時は日焼け止めや長袖の服を着用するのがおすすめです。
ヘラ等でクリームを除去するのがポイント
脱毛クリームを除去する際は、シャワーで洗い流す前にヘラやスポンジ、ティッシュなどを使って除去するのがポイントです。
脱毛クリームを指定の時間放置することで多くの毛は溶けてしまいますが、中には完全に溶けない状態で残ってしまう毛もあります。そのため、シャワーで洗い流すだけだと完全に溶ける前の毛を上手に除去できません。
残り毛を減らすために、シャワー前には肌にダメージを与えない程度にヘラなどでクリームを除去するようにしましょう。
シャワーなどでしっかりと洗い流す
ヘラなどで脱毛クリームを除去した後は、ぬるめのお湯か水に設定したシャワーを使って洗い流します。
この時アルカリ性の石けんやボディーソープを使わないように注意しましょう。脱毛クリームの使用直後は特に肌が敏感になっているので、石鹸を使わない、もしくは肌に優しい弱酸性タイプの石鹸を使用することをおすすめします。
使用上の注意点
脱毛クリームは多少なりとも肌に負担を与えるものですが、いくつかのポイントに注意することで、肌荒れの可能性を減らすことができます。脱毛クリーム使用上の注意点を3つ紹介します。
事前にパッチテストを行ってから使う
脱毛クリームの肌荒れリスクを減らすために、まずは前日までにパッチテストを行なうようにしましょう。これにより、クリームに含まれる成分が肌に合うか合わないかをチェックできます。
やり方は簡単で、10円玉サイズ程度の少量の脱毛クリームを腕の内側などに塗り、5分ほど放置するだけです。その後、塗布したクリームを洗い流し、24時間経っても肌に異常が発生しなければテスト合格となります。
肌のコンディションは毎日変わるため、パッチテストも毎回必ず行うようにしましょう。「以前のパッチテストでは異常が現れなかったから…」と油断していた人が、ある日突然肌にトラブルを抱えることも珍しくありません。
使用前に入浴を
肌表面に汚れや汗、皮脂などが残っている状態だと、脱毛クリームの効果が弱まってしまいます。脱毛クリームの使用前には入浴を済ませ、肌から水分をしっかり取り除いておくようにしましょう。
なぜシャワーではなく入浴が望ましいのかというと、体を温めて身体の毛穴を開くためです。ムダ毛のある毛穴を開くことで、クリームに含まれる成分が毛穴の奥にまで届き、より根元に近い位置から除毛することが可能になります。
毛を根元に近い位置から除去できなかった場合には、肌表面に黒いポツポツが残ってしまうことも珍しくありません。黒いポツポツ残りは毛が太い男性に起こりやすい現象です。事前に入浴を済ませてから使用しましょう。
除毛後は保湿をする
脱毛クリームを使用した直後は肌が敏感になっているので、必ずアイシングや保湿をするように心がけてください。化粧水だけでなく、保湿力の高い乳液やクリームを使用するのがベストです。ただし肌に刺激が強いアルコール成分入りの化粧水は避けるようにしましょう。
また、バリア機能が回復していない肌は荒れやすいので、回復するまでは脱毛クリームやカミソリの使用は厳禁となります。その他、日焼け止めを塗るなどの日頃のケアも重要です。
脱毛クリームを使用するメリット
メンズのムダ毛処理と一口に言っても、カミソリや脱毛クリニック、脱毛器、脱毛クリームなど、多くの選択肢があります。それでは脱毛クリームならではのメリット・デメリットにはどんなものがあるのでしょうか。まずはメリットからチェックしてみましょう。
低価格の商品があり、手軽に除毛できる
脱毛クリームのメリットは、なにより安く手軽にムダ毛処理ができるところです。メンズに人気の脱毛クリームはほとんど3000円以下で購入可能なので、脱毛器や脱毛クリニックに比べて10倍以上お得にムダ毛処理ができます。
また、カミソリを使った脱毛には毎回根気のいる作業が必要ですが、塗って洗い流すだけの脱毛クリームならほとんど手間がかかりません。クリームを塗り、待ち、取り除くという3ステップで手軽にムダ毛処理ができるので、気持ち的にも楽と感じるはずです。
カミソリでの処理に比べ毛が角ばりにくい
脱毛クリームは、毛のたんぱく質を溶かしてムダ毛を処理するアイテムです。そのため処理した毛先が角ばりにくく、新たに毛が伸びた時にもチクチクしにくいというメリットがあります。
また、カミソリや電気シェーバーに比べて処理後の毛の断面が狭くなり、肌表面がきれいに見えるところもポイントです。
さらにクリームが毛穴に浸透してムダ毛を処理するので、カミソリや電気シェーバーよりも剃り残しの確率が低く、仕上がりが青くなりにくいといえるでしょう。
デメリットは?
低価格で扱いが簡単な脱毛クリームですが、デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。手間やコスト、肌への影響などの観点から考えてみましょう。
月に何度もケアが必要
脱毛器やクリニックでの脱毛が根元から毛を取り除くのに対し、脱毛クリームは皮膚表面の毛を取り除くことしかできません。そのためすぐに新しい毛が生えてきてしまい、その度に脱毛クリームを使う必要が出てきます。
毛の量や質によって個人差はありますが、一般的に脱毛クリームの効果が続く期間は3日から7日程度です。新しい毛が目立ち始めたら再び脱毛クリームを使わなければならないため、少なくとも月に4回、多い時には月に10回ものケアが必要となります。
クリニックでの脱毛は、一度脱毛したところは基本毛は生えてきません。
2-3ヶ月に1度の脱毛を5-10回程度行い、毛が生えてこなくなれば脱毛の必要はなくなります。
コストもかさむ
月に何度もケアが必要になるということは、それだけコストもかさむということです。脱毛クリーム自体はリーズナブルなものが多いですが、長い期間で考えるとクリーム代として多くの費用がかかることを覚悟しなければなりません。
ほとんどの脱毛クリームは200gで3000円ほどです。腕や足などの広範囲のムダ毛を毎回処理するとなると200gは2カ月ほどでなくなってしまうので、カミソリを使ったムダ毛処理よりも2倍から3倍以上は高くついてしまいます。
肌に悪影響を及ぼすことも
脱毛クリームを使用する一番のデメリットとしては、肌に悪影響を及ぼす可能性があることです。
基本的に脱毛クリームは毛を生成しているたんぱく質を溶かすものですが、ある程度は肌のたんぱくも一緒に溶かすことになります。
また、たんぱく質を溶かす効果を高めるために『水酸化カルシウム』などのアルカリ剤も配合されており、このアルカリ剤も皮膚に刺激を与える一因となるのです。
ほとんどの場合は、肌が赤くなるとかピリピリと痛み感じるなど軽度のものですが、かぶれや色素沈着、毛穴の黒ずみなど、治療が必要になるほどの肌トラブルを抱えることもあります。
そういったトラブルをなるべく避けるために、保湿成分がしっかり含まれる製品を選んで、事前のパッチテストを欠かさず行うようにしましょう。
肌が弱くて使用するのに不安がある人は、クリニックでの医療脱毛など、別の方法を考えたほうが良いかもしれません。
まとめ
カミソリよりも手間がかからず、脱毛クリニックや脱毛器よりもリーズナブルにムダ毛処理をできるのが脱毛クリームのメリットです。ただし『毛を生成しているたんぱく質を溶かす』という特性上、肌へのダメージも少なからず考えられます。
脱毛クリームを実際に購入する前に、ぜひここで紹介したメリット・デメリットをよく検討するようにしましょう。また脱毛クリームが万が一自分に合わなかった時には、脱毛器やメンズ用の脱毛クリニックを一度検討してみることをおすすめします。